他人の飯を食う

久しぶりに栃木の歯医者コンサルの会社の社長が大阪に来ます。
相談事があるようで、Iさんとプーちゃんから出席を求められました。
それで今までの仕事の推移を書類をひっぱり出してきて調べました。
どちらかというと、今はプーちゃんの会社の主力売上先になっています。


「ご無沙汰してます」
社長が若い男性を連れてソファに座ります。
「今度東京に支社を出します。息子が支店長をします」
社長も60歳を超えられたと思います。グランパの時代からの付き合いです。
「それはおめでとうございます」
「グランパさんと取引を始めた頃はまだベンチャー企業でしたが、もう同業者が10社は下りません。やはり東京に拠点を移さないと、乗り遅れますし、単価競争も厳しくなりました」
そろそろ課題を持ち出しそうです。
Iさんところのシェアーは10%以下です。ただ、プーちゃんとこでは30%あります。
「それで社内で打ち合わせをして、単価の高い会社を切ることに。それと古い取引先のリホームの営業を始めることに」
息子が取引先の入った日本地図を広げて説明を始めます。どこも2代目の時代に入りましたね。
「現在で取引先は360社になります。今までコンスタントに月2社~3社の新規を契約できていましたが、この1年は半分に落ちています。それで掘り起こしをしてみましたら、リホームで月1社がとれることが分かりました。それにこちらの評判がいいこともわかりました」
「東もすると言うこと。月2社が可能かということですね?」
「はい。単価は今まで通りで交通費と宿泊費を加算してもらいます」
Iさんは問題ないという顔をしていますが、プーちゃんは思案しているようです。
Fさんの娘さんが戦力になっていますが、Uさんの主人がキーポイントです。
グランパの顔を見てプーちゃんが席を外します。Uさんの主人と話すようです。
小さな会社は人の手配が生命線です。
グランパは早くR職会員が使えるようにと考えています。
「実は私は去年までグランパさんの後輩でした」
「お幾つに?」
「32歳に」
「早い卒業ですね」
「最近はみんな早いですよ。40歳までおられたというのは怪物ですよ」
「他人の飯を食うのは必要なことです」
いつの間にかプーちゃんが戻ってきて、
「頑張ります!」
と返事しています。


グランパが心配しているのは梁山泊の若者はここしか経験がないことです。
常識と思っていることが非常識なこともあります。
他人の飯を食べすぎたグランパの仕事がここにはあります。


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残すか生かすか

旅行の覆面調査が決まったようです。
かなり手直しした提案書が好評だったようです。
Uさんが旅行社の大阪支店に契約の調印に出かけます。
東京センターでは募集とメルマガが発行されて現場は仕様書作成にかかっています。


今日は内部ごとなので堺の会社ではなく、梁山泊の会議室に介護施設の女社長とMさんに来てもらいました。
Pさんに任せていた決算表の推移と問題点の整理をレジメにしています。
スタッフがいっちょかみ娘のコーヒーをポットに入れて運んでくれます。
「昔、お父さんの時代にあったパチンコ店は5軒で、残りは新しく購入されたものですね。すべての現場を見て回りました。昔に比べると、店員の教育もお客さんの質も下がってますね」
正直に話すことにしています。
「私も気づいていました。でも専務の言うのは最近はどこもそのようだということです」
「だが、明らかに近くの競合店に客を取られている感じですね」
写真を何枚か見せます。
「専務はここ数年会社にはほとんど出られていません。長男が経営をされてると聞きました」
「正式にはそのような報告は受けていません」
Pさんがパソコンに決算表の分析をグラフにしています。
「現在10店。トータルで何とか黒字すれすれです。でも設備もパチンコ台も古いものが多い。競合店の一世代前のものが並んでいます。これはまだ想像ですが、中古機を買って新規の料金で資産計上されています。こういう操作は昔からよくやっていましたが、社長は了解してたのですか?内装や設備の承認はすべて息子の常務の決裁でされています」
「売り上げはここ10年で半分に落ちています。他のパチンコ店も30%ダウンが最低の数字です」
Pさんはグランパに言われて、親しい税理士に数字を出してもらっています。
「担保状況も調べましたが、ここ10年で担保額が積み増しになっています。パチンコ店を整理されているのに反比例しています。今のところ回復するより負債が増える予想しか見えませんね」
「そんなに!」
漠然とした心配はあったが実態はとらえていなかったようです。
Mさんは口をつぐんだまま何も言いません。彼女の判断に任せたいようです。
「介護施設は単独で黒字化しており、一時のパチンコ店からの支援は返済済みで、逆に1億が貸し付けとなっています」
パチンコ店を処分するかどうかの瀬戸際だと暗に伝えたつもりです。


R社では一時会社の整理ばかりしていた時期がありました。
会社を再建するのか、整理するのかこの判断は第3者の目のほうがいいように思います。
Oさんが今は一人で駐車場ドットコムの再建にかかりきりになっています。
今それに口をはさむ時期ではないと思っています。




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バーを下げる

まだ寒いですが、伊賀上野に今年最初の農作業に出かけました。
昨年少し遅いかなと心配して植えた白菜が立派に葉を巻いて鍋に使えそうになっています。
大麦も例年のようによく育っています。
今年はアンデスでも挑戦してみようかと思っています。


今日はグルメ誌の取材を終えた突貫娘とプーちゃんと京橋のおっさんの店で8時に合流します。
「友達喜んでいます」
プーちゃんが街歩きの友達のことを言っているようです。
正式に今月の街歩きの募集ができたようです。
「初めはこちらも参加してあげないとと心配していたのですが、立派に予定の20人を超えて27名の参加です」
「まあコツコツですね。ところで突貫娘は少し夜が眠れるようになった?」
「私も母のようにワインに頼ってますよ」
おっさんが寒ブリを運んできます。
今日は蒲生で取材があったようです。
「やはり地の利というのは大きいですね。今一つ波に乗れません」
分厚いファイルを出してきます。突貫娘は相談する相手がないのでかなりやきもきしてるようです。
会社組織の中の人はそういう経験は少ないと思います。
どちらにしても自分が決断を下すしかないのですから。
「やはりチラシの効果が今は一番です。開店看板はもう少し浸透するのに時間がかかります」
プーちゃんもそういう意味では自分で決断を下す立場なので心配そうに頷いています。
「地域はマンション群で絞り込んでいます。今まだ10人にもいかないのです。マンション群で8人です。チラシはここに3回打ちました」
グランパは細かい数字にチェックを入れているレジメに目を通します。
「オープンまでは?」
「あと1か月です」
「ブログは書いている?」
「はい」
「極端にこの地域にキーワードを絞り込んでみては?それから決まった方に簡単な決定のポイントを書いてもらう」
突貫娘がメモを書き込んでいます。
「最低ペイラインは?」
「15人です」
「腹をくくってワインでも飲んで15人で割り切ろう!」
「私もボスの言うのがいいと思う」
プーちゃんも賛成します。
バーを下げることも時に必要です。


突貫娘の携帯にその夜だけで突貫ねいさんから3度電話が入っています。
母の心配があふれています。
でもこの山を乗り越えれるのは彼女しかいません。




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少しずつレベルアップ 

Mさんところの砂栽培の映像を女工場長に流しました。
物産市の開店看板を見ると、外観はほぼ終わっているようです。
実際に野菜の持ち込みの説明会が行われていて、Pさんが説明しているのはどういうことですか?


今月はGRさんところからの覆面調査依頼はありませんでした。
この問題はいずれぶつかる問題です。
いくら信頼関係で進んでいても、それを許さない時が来ます。
出来るだけ早めに、互いの共存の道を探っておくことが双方にいいことです。
「主人の件はお世話になりました」
Uさんがファイルを手にエレベターで挨拶します。
「ずいぶん慣れておられるということで安心しました」
「はい。本人も喜んでいます。今日もFさんの娘さんと琵琶湖に、これは雑誌の手伝いみたいですね」
会員センターに入ると、シュフフリ2号さん始めR職会員の面々が集まっています。
インターネットで東京と福岡にも繋がっています。Pさんも慌てて駆け込んできます。
「自前の案件も少しずつ直接入ってくるようになっています。ただ受ける体制ができていないとセンターから言われています。それにルールも必要だと思います」
「そうですね。利益の配分や、審査みたいのものを作り上げないと混乱が起こります」
グランパも覆面調査を初めた時期に、何度か大きな失敗をしています。毎月の仕事となると安定感が出てきますが、単発のものや初案件では意志の相違や現場作業がそぐわないという問題が出ます。
「今回は東京から3件、大阪1件、福岡1件が出ていて、すでにその中身を書いたものを皆さんに読み込んでもらっています。しばらく勉強の意味もあり全体会議で協議したいと思っています。もちろんすでに採点も入れてもらい、コメントも出してもらっています」
Uさんがまとめたレジメを配ります。
「みなさんの評価では東京の旅行業者の案件ようですね。格安旅行の同行記事ですね。写真と記事が1000文字」
「調べてみましたが、日帰り、1泊と拘束時間はまちまちですが、ただで旅行ができてお金を稼げるっていいなと」
東京のシュフフリさんが答えます。
「ただ拘束時間給で行くと低いなと思います」
「でも、毎月定期的に仕事が出るのは魅力です」
「件数は初月は東京出発だけで、200件ですが、こちらで話してみれば、うまくいけば全国出発で500件を考えているようです」
Uさんが追加コメントを入れます。
「作業的には埋まりますか?」
グランパが尋ねます。これはいいと思っても人が集まらない場合もよくあります。
「事前アンケートを取っていて大丈夫です。単価の不満も出ていません。利益率も取れています」
シュフフリさんがかなり丁寧にまとめているようです。
「もう1歩進めていずれ独自の旅行プランも提案してみたいですね」
これはグランパがやりたかった部分です。


SUちゃんの地域限定のポータルサイトに西区・北区を中心とした街歩きのコーナーができています。
歴史の紹介やグルメの店が街歩きとして紹介されています。
プーちゃんの友達の歩こう会の申し込み面白くできています。
どうも靭公園の洋風居酒屋バルで少し遅いランチタイムが入っています。




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仕組みを見直す

「考えることはいいですが、考えすぎるのはよくないですね」
茨木に出かける突貫娘の一言です。
さすがに苦戦している様子が見てとれます。
でもこの山はどうしても越えないといけない山です。


「嫁がお世話をかけています」
Gさんが珍しくOさんと話し込んでいます。
「お邪魔虫かな?」
「いえ。是非とも入ってください」
Oさんの事務所に入るのは久しぶりです。若い女の子がお茶を入れてくれます。
「年末にも話題になりましたが、各事業部門でばらつきだ出てきて、人事制度をしっかり見直さないとGさんに言われているところなんです」
Gさんが全員の所得と仕事量をまとめた表を作っています。
「どちらかというと苦手なほうだから」
とOさんは頭を掻いています。
「どうしても小さな会社ではばらつきは出るね。とくに仕事の種類が多いと比較が難しい」
「正当な評価をしないというGさんの言うこともわかるし、利益だけの配分を見ると確かに、格差は大きいな」
グラフを見ると、スタッフ1人当たりの利益率の高いのはUさんところの覆面調査だ。これは仕事量に比べほとんどシステム的な作業になっている。今後柱になる事業だと認めている。いっちょかみ娘の事業は今後の事業で利益率はドンべだ。Iさんのデザインコンペは右肩上がりで安定している。プーちゃんのところも売り上げは小さいが、きっちり利益が出ている。
「やはり駐車場ドットコムかあ!」
Oさんもよく分かっているのだ。昔Kさんと袂を分けた時、OさんはKさんの就活事業を切り離し生き残ったのだ。Kさんは就活事業を抱えてその後倒産した。事業の将来性を見切るのは実に難しい。かといってずるずる引き伸ばしていると、ある日倒産ということになる。
「今何人スタッフがいる?」
「7名です」
「彼らはどういう仕事を?」
「開拓とメンテですね」
「開拓は独自で?」
「いえ、9割が代理店の不動産屋さんの紹介です」
「スタッフが現場に行って何してるの?」
「申請のお手伝いです」
「後は覆面調査と同じシステムの仕事だな。これは下請けに投げている。儲けは申請の手伝いと管理料ということだね。申請の手伝いはあまり利益がない。唯一管理料がおいしい。不動産屋はこれに発生する仲介の利益がおいしいからついてくる。できたらシステムの仕事は取り込んで、申請補佐を投げてみるのはどうかな?そして付加価値をつける。SUちゃんの地域限定のポータルサイトを参考にしてみたら」
Oさんにはどうしても駐車場ドットコムに愛着があるのです。それは痛いほどわかります。


この仕事の見直しにPさんとSUちゃんが入ることになりました。
確かに地域も広がって知名度も上がってきています。
これを生かす手はきっとあるはずです!






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Author:yumebito868615
60歳を迎えるある日、第2の人生について考えました。そんな時に、昔の起業家仲間に出会いました。違った熱い人生を送ろう!

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